マジェスティ ゴルフ スタジオ

一つ目の手わざは、ヘッドを超鏡面に仕上げる研磨。何種類ものグラインダーとやすりを使い分け、本来、光沢を出すのが難しいチタンを、顔がクリアに映る超鏡面の状態にまで研磨する技術を独自開発。

今やグローバルスタンダードとなったこの技術により、設計通りの均一な板厚のヘッドに磨き上げ、理想的な反発性能を実現できるようになった。同時に、負荷が均等に分散しやすい強度のあるヘッドに仕上げ、ミクロン単位のピンホールや傷まで排除することで、個体差のない、より完璧なヘッドを作り出すことが可能となった。

この工程を担えるのは、熟練の匠だけ。透明感のある美しいヘッドは、確かな性能を持つ製品の証である。

何種類ものグラインダーとやすりを使い分け、超鏡面に磨き上げる。

二つ目の手わざは、しばしば伝統工芸品にも例えられるヘッドの塗装。製品により異なるが、耐久性と美しさを追求するマジェスティのクラブは、ブラスト加工、下塗り、目荒らし加工、メタリック着色、通常の着色、ぼかし塗装、クリア塗装など、平均6〜8工程に分けて塗り上げられる。

あえて複数回に分けて薄く塗り重ねることで、塗装がはがれにくくなり、同時に繊細で深みのある色合いを醸し出すことができる。複雑な曲線からなるヘッドに、薄く色を重ね、均一に美しくグラデーションを入れるのには、熟練の技を必要とする。

時に工芸品にも例えられるクラウンの絶妙なグラデーション、独特の高級感あふれる風合いは、惜しみない手間と高度な技術で作り上げられている。

塗装だけで6〜8工程。あえて複数回に分けて塗り重ねることで、耐久性が増し、高級感のある色彩と輝きを得られる。

三つ目の手わざは、フェイスに細かな溝を入れるレーザーミーリング加工。フェイスを含む全体を超鏡面に磨き上げるヘッドは、そのままではスピン量が落ちてしまう。しかし、ルール限界の反発性能を追求し、長尺仕様に必須の軽量ヘッド設計をしているため、必然的にフェイスの板厚が薄くなり、スコアラインを入れるのは難しくなる。

そこで、レーザーミーリング加工を業界でもいち早く採用。この道15年の匠が、縦横斜めに入れるデザインの密度まで緻密に計算。削る順番や、削る際にヘッドを固定する治具の素材まで自在に操り、日本製ならではの複雑なラインを刻み込んでゆく。

こうして、反発性能・スピン性能ともにルール限界の、飛距離と安定性を兼ね備えたフェイスが完成する。

四つ目の手わざは組み付けと検査。スイングウエイトの誤差のないクラブに仕上げるため、ヘッド・シャフト・グリップは必ず1対1でバランスを取る。組み付けには速乾性かつ強度があり、シャフト交換時には取り外しできる独自の接着剤を使用。

ヘッド側の窪みに接着剤をあえて多めに入れ、シャフトを挿し込んで中から接着剤をあふれ出させることで、気泡を入れずに最大の面積で接着できる「圧入組付」を採用している。力仕事で手間もかかるが、最高のクラブを作るために妥協は一切ない。

今や業界標準となっているレーザーを利用したグリップ挿入の機械も、元はマジェスティ ゴルフが開発したもの。その事実が、技術の高さを証明している。